学振に振られてしまった院生の今後を考える
久々の更新
先週末の金曜日に学振DC1の結果が出て,見事空振った
もともと採用されるとはあまり思っていなかったけど,「おめぇ(の研究)あんまり強くねぇな.オラもっとつぇー(研究してる)やつに援助してぇ」,と言われているみたいで凹む
何はともあれ来年の事を考えなくてはならない
就活をしなかったので,来年はただのD1になる
しかし,スポンサー(親)の経済事情もあって,自分でなんとか生きていかねばならない(それと大学の授業料も)
今後の進路としては高校の教師を考えており,現在も教職の授業に出ている
驚いたのは,教職の全ての授業を1年半(3期)で取れるということ.なので,今期と来年一年間で教員免許を取得し,そのまま博士課程を中退しようと考えている
ここに書いてある事だけ読むと「一回学振落ちたくらいで研究やめるのか」と思うかもしれないけれど,大学2年生のころから学振の取得を目指して勉強・研究してきたので,これだけやってだめならしゃーないという気持ちが強い
先週ボスに学振の結果を報告するついでに今後の方針を話した
一応ボス的には,僕のことをテクニシャンとして雇用してもいいという考えらしいので,年間約100万を給与としてくれるらしい
それと,JASSOから月12万8000円を借りれば,年間約253万6000円の収入がある
支出としては,授業料年間26万(半額免除されれば)と生活費だが,250万あれば生きていけると思う
例えば,授業料を免除されなかったとして年間200万
これを12で割れば,約16万
奨学金は扶養控除の年100万ラインの対象外なので,税金も発生しない
そのため,手取り16万と考えれば,まぁいけるだろう
ただ,僕の場合は運が良いと思う
普通のラボなら(特に実験系),学生に資金援助する予算は余ってないし,僕のラボもたまたま大型予算が通ってるからテクニシャン雇用という選択肢が存在していた
他には,例えばリーディング大学院や卓越大学院などの資金がある大学ならば,資金の心配はしなくても良いかもしれない
しかし,大多数の大学院生はスポンサー(親)かバイトに頼らなければ生きていけないのではないだろうか
そう思うと,なんだか泣けてくる
学振の内容と結果について,後輩のために残した方がいいのだろうか.散々な結果だったのであまり残したくはないが,,,,
しかし,僕自身も名も知らぬ先輩のブログから勇気をもらったので,一応書いておく
僕が申請した区分は生物学の神経科学一般で,評価はCのT-score=2.846だった
T-scoreは3を平均とし,標準偏差を0.6に合わせたものなので,僕の順位は100人中63番目くらいだったことが分かる (参考:正規分布(グラフ) - 高精度計算サイト)
業績に書いたものは,国内学会3に受賞が1
絶対評価で示される①資質,②研究計画,③遂行能力についてはすべて3.00で,相対評価である④総合評価については2.83という結果だった
業績は無いが,研究計画の内容には自信があった.しかし,審査員にあまり受けなかったのだろう(それにしても①から③が全て3.00ってすごくないか?綺麗に意見が割れたのだろうか?)
重要な点として,申請する区分が挙げられる
僕の場合は,研究計画はバリバリの神経科学だが,使用する動物は哺乳類ではなかったため,今回出した神経科学か,動物生理・行動のどちらに出すかすごく迷った
申請する区分が違えば審査する人間が異なる
来年度,内容を変えずに申請区分を変えてみて,どのように結果が変わるのか試してみたい
もし,学振に申請するのであれば,過去にどのような研究課題が,どの区分で採用されているのか確認することを勧めたい
僕は前例を確認して,動物生理・行動の方に出そうと思っていたが,神経科学の区分で採用された方がかっこいいというアホな理由で神経科学に出した(そして落ちた)
僕は研究の道を去るが,是非これから採用を目指す人達には頑張って欲しい